レビュー: 2023年 ベルリン日本語教育セミナー
2023年5月2日
ベルリン日独センターでは、10年以上前からケルン日本文化会館と共同で、日本語教師のための教育セミナーを開催しています。近年はコロナのため、オンラインで開催していましたが、今年は3年ぶりに対面式で開催することになりました。
2月11日(土)に、ベルリン日独センターには、ベルリンのみならず、ハンブルク、フランクフルト、ミュンヘンなどドイツの各都市やスイスからも熱心な日本語教師が集まりました。
講演者の東健太郎氏は、ケルン日本文化会館で日本語教育アドバイザーをされています。カタールで7年間日本語教育に携わり、カタール日本語教師協会を設立され、2014年から国際交流基金関西国際センターで主にeラーニング事業を担当されていました。
セミナーで参加者は、対面授業とオンライン授業のメリットとデメリット、両者の違いについて、また、教育活動の効果・効率・魅力を高めるための手法を集大成したモデルや研究分野、またはそれらを応用して学習支援環境を実現するプロセスである「インストラクショナルデザイン」を、学習心理学者のロバート・M・ガニエが提唱した学習支援モデル「ガニェの9教授事象」や、アメリカの教育工学者ジョン・M・ケラー(John M.Keller)が提唱している「A R C S 動機づけモデル」などを基に学びました。また午後のワークショップでは、「動機づけ実施チェックリスト」を基に参加者自身の授業のフィードバックを行い、教育系Youtubeを参考にして学習意欲を高める内容にするためのデザインについて考える活動を行いました。
参加者からは講演内容が素晴らしいことはもちろん、オンラインセミナーが普及した中、たまにはこのように対面で、既知の人々と、また新しい友人と会い、一つの時間を共有し、ともに学ぶ機会があることは非常に嬉しいといわれました。そのような機会を提供できたことをとてもうれしく思うとともに、素晴らしい講演をしていただいた東先生に心よりお礼を申し上げます。